最初だから中古艇でいい?
ボートご購入のお問合せを頂くときに、「初めてだから、中古艇でいいんです。」とおっしゃるお客様がいらっしゃいます。
おそらく、中古艇の方がお値段も安いし、たくさんあるだろうし、というご想像からおっしゃるのだろうと思います。
一口に中古艇と言っても、それはもう、たくさんのボートが市場に出ているわけなので、中には新艇よりお値段がはる中古艇も当然ありますよね。
大型のクルーザーでなくても、ボストンホエラーなんかは中古になってもお値段が下がりにくい艇ですから、国産の新艇とかわらないことや、お高いことも珍しくありません。
最初だから中古でいい、という発想、もしかしたらちょっと考えてみてもいいかもしれませんよ。
中古でしか入手できない人気艇

人気が衰えないアグレッサー
2004年に発売されたスズキアグレッサー。
未だに中古市場でも人気があり、品薄状態が続いているフィッシングボートです。
アグレッサーをお買い求めになる方は「中古艇が欲しい」ではなく「アグレッサーが欲しい」と、名指しでいらっしゃる方がほとんどです。
もう新艇では手に入らないけど、中古ならあるかもしれないから、中古でいいからアグレッサーで釣りをしたい。
とても目的ははっきりした中古艇ご購入の一例です。
同じく、ヤンマー艇なども「新艇は時間がかかるから」「もう生産されていないモデルだけど、釣りやすいから」という理由で、お選びになるベテランさんも多くいらっしゃいます。
いずれのパターンも、「中古」が先にあるのではなく「このボートが欲しい、自分の使い方にあっている」というボートライフプランが出来上がっての中古艇ご購入ですので、失敗が少なく長く乗られる方が多いパターンです。
予算の中で選んでみましょう

スズキマリンFAVAS
いろいろとお話しを伺う中でご予算を教えていただくと、新艇でも船外機艇の使いやすいボートが、ご予算内で手に入れられるお客様もいらっしゃいます。
中古艇じゃないと買えない、と思っていたら、新艇が自分のモノになる!とわかった時に嬉しそうな笑顔が輝くのを見るのも、嬉しいものです。
新艇なら、ご自分が欲しい艤装品を選んでセッティングできますよね。
たとえば、深場釣りをしたいから、高出力の振動子を取り付けたい。
逆に、深場はほとんどしないから、それよりエンジンをセットできる範囲で大きいエンジンにしたい、とか、船体をカラーハルにしたい、とか。
ハルカラーは新艇ならご自分のお好みで選べるボートも最近は増えてきましたよね。
中古艇購入で気を付けたいのは?

エンジン乗せ換え
中古、ということは、古いボート、古いエンジンでもあるわけですよね。
運よく、高年式でエンジンも調子がよい中古艇をご紹介できる場合はいいのですが、ご予算によっては年式も古く、エンジンも当然古い年式のエンジンが搭載されていることが多くあると思います。
その場合、ご予算に応じて最初からエンジンを載せ換えてしまうこともお勧めしております。
4ストローク船外機が搭載されていても、1990年代後半の船外機ではもう20年選手。
最近は、2ストロークからではなく、4ストロークからの乗せ換えも増えてきているくらいです。
ご自分やご家族、お仲間の命を載せる船ですから、安全性はおろそかにはできませんよね。
沖でエンジントラブル、漂流~なんてことを避けるためにも、エンジンや電気系統の安全性には注意したいものです。
ご予算の中で無理のない中古艇を選ぶには、プロのアドバイスを求めていただき、先々にムダな出費がかさまない物件を選んで頂きたいと思います。
販売するわたし達も、お売りしてすぐ故障するようなボートやエンジンはお売りできないし、プロがそれをやったらだめですよね。
ボート屋やマリーナで買うと高い、と思われている方もまだいらっしゃるとは思いますが、お客様に安心して乗っていただけるように整備をして程度の良いボートをお売りするのですから、そうそう安くばかりはお出しできません。
置物とか装飾品と違って整備が必要な機械モノですから、そこには技術料や整備料が加わります。
掘り出し物はなかなかないと思っていただいた方が賢明です。
中古にするか新艇にするか
ボストンホエラーのように、新艇ではご予算が足りない場合など、欲しいモデルの中古艇が市場に出るまでじっくりとお待ちいただくお客様もいらっしゃいます。

中古艇の需要はあるけれどほとんど市場に出ないボート
その場合、出たら即決、でないとなかなか入手できない可能性が高いです。
でも、初心者さんで運転技術が未熟な場合、よいボートを選んでおけば、ボートが操船の腕をカバーしてくれます。
ベテランにも初心者にも、海は平等に荒れるし、平等に厳しさも教えてくれます。
そんな時に自分のボートに全幅の信頼をおけるかどうかで、安心感も大きく変わると思います。
なかなか売りに出ない、ということは、オーナーが気に入って手放さないか、または中古艇市場に出る前に売れてしまう人気艇のこともあります。
欲しいボートがあるのなら、マリーナやボートショップに足を運んで、スタッフとよく相談して、新艇を買うか中古でお気に入りを粘り強くゲットするか、相談してみるのをお勧めします。
高い買い物ですから、後悔なく長く乗れる1艇に巡り合いたいですよね。