例えば、
「オーバーヒートブザーが鳴ってる。」とか。
「エンジンの回転が上がりづらい。」
のであれば、知識と経験に基づいて、チェックすべき箇所はおのずと特定できていって、だいたい予想通りに症状は改善します。
1+1は2
答えが導き出せるのが、知識と経験の積み重ね。

今のエンジンはCPU内蔵で故障診断もパソコンを接続してワーニングを確認したり、使用履歴をチェックして、故障個所の特定がしやすくはなっています。
上の写真みたいに、インペラのカタチが明らかに変形していたりすると、
「原因は、おまえだな!」と特定できて、交換して元通り!となるのですが・・・

弾力も問題ない、カタチも悪くない、欠けてもいない、、、となると、
「原因は、インペラ」という先入観から脱していかないといけないフェーズに入っていく場合があります。
(写真のインペラが正常というわけではありません、念のため)
回転があがらない、という初歩的な現象も、多くは点火プラグの交換で解消するケースなのですが、水の混入などが起きていて、点火不良になっている場合もあります。
原因が複合的。
そんなときに、「こうに違いない、ここしかありえない」
先入観が邪魔をして、ほんとうのポイントが見えなくなる。
これは、知識と経験が積み重なるほど、迷い込みがちな迷路かもしれません。

知識も大切。
経験することも大切。
でも、先入観に支配されてしまうと、どんどん迷い込む落とし穴。
知識、経験、そして事象に素直に向き合って、思い込みを空にする。
メンテに必要なポイントだと思います。
Enjoy Your Boat Life