むかしむかしの、釣り人は言いました。

「魚がいるところ?そんなのは、アッチの山とこっちの建物を結んだ線で、覚えとけばいいんだよ。」

それは、海の中に、魚がぎょうさん泳いでいて、釣り糸を垂らせば何かが釣れた平和な時代のお話でした。

定置網にも地引網にも、イワシもアジも鰹もマグロもブリも入った豊かな時代。

金子みすゞが「海の中ではイワシの弔いしてるだろう」とうたったくらい、豊富な海の幸に恵まれていた時代です。

現代人の釣りではそんなロマンはもうなかなか追うことができません。

数十年前は限られた漁船くらいしか取り付けていなかったGPS(その昔はロランといって、衛星からの電波は受けていませんでした。)も魚探も、今は初めからつけるのが当たり前です。

GPS魚探ってどう選ぶの?

GPS(左画面)と魚探(右画面)が一つの機械に共存しているGPS魚探。

今はこれが主流。今見えている魚探の魚の群れは、GPS画面の中央にある自洗マークの、この位置に泳いできた魚の群れです。

魚探はいちばん右が今現在。左に行けば行くほど過去の魚影です。

使い方についてはまた別に書くとして、このGPS魚探は9インチ、設置しているのはスズキマリンS17です。

12inのモニターを、埋込ではなくコンソール上部に据置にした状態ですが、もともとは埋め込みの小型画面が付いていました。

14年前の艇体、当時は大きな液晶画面のGPS魚探など、出回っていませんでした。

うちでお客様とお話しするときのセレクトの優先順位は、

  1. 画面の大きさ
  2. 振動子の出力(パワー)
  3. 振動子の取付方法

です。

最初にご紹介したS17 、17ft艇ですが12inまで埋込できます。

1kw、2kwの振動子もインナーハルやスルハルで取り付けられますが、艇の長さが短いので、高出力の振動子をつけても探査効率は上がらないと言われています。

左から

  • レーダー
  • ソナー(マルチスキャン)
  • GPS魚探

使いこなすまでに時間はかかると思いますが、それぞれあると便利な機器。

特にソナー(マルチスキャン)は、魚影の動きを追ったり、周辺の地形の変化を確認するのに便利です。

問題はどこまで使えるか?だ

今、国内外問わず、高性能の魚探やGPSを選ぶことができるようになりました。

センサーの機能も、可変周波数選択式だの、サイドスキャンだの、高出力だのいろいろ。

性能が上がるにつれて、当然ですが操作もそのぶん、増えてくるわけです。

さてここで、ちょっと考えてみてください。

スマホ、どこまで使いこなせてますか?

カーナビ、使いこなせてますか?

海の上で、画面操作をするときは、スマホやカーナビより、揺れてる状況で使い慣れない言葉や機能と、悪戦苦闘することも多くなると思います。

しかも、表記の一部が英語だったり。

日本人と感覚が違う、考え方が違う国の技術者が設計するマシンもあります。

どのメーカーの何がいいのか・

流行に左右されず、ご自分の使い方、考え方、目的にあうもので、そして海の上で使いやすいもの。

スマホよりシンプルに使えて、取説見なくてもポイントを打てる機械があると、魚探をいじるストレスも軽減されると思いますよ。

Enjoy Your Boat Life