コンパス

船舶免許をお持ちの方や、船舶の操船をなさる方はもちろんだと思いますが、フネに乗る機会のない方や免許をお持ちでない方も、「コンパス」という名前は耳にされたことがあると思います。

下の写真の、黒いのがコンパスです。

360°の角度の数字が記入されていて、常に東西南北を示すように作られています。

どう使うかというと、目的地の方角を調べておいて、その方向の数字をガイドラインに合わせて航行するのです。

この写真は、真鶴から江の島に向けて航行しているときのもので、その方角の数字は60°です。

「え?だって、GPSついてるから、それでみれば方向はいつでもわかるんじゃない?」と思うのは普通ですよね。

じつは、わたしも、今ほど経験を積む前は、そう思ってました。

コンパスって、どのくらい見る必要があるのかな?と。

コンパスとGPSの圧倒的な違い

じつは、針路を確認するうえで、コンパスとGPSには圧倒的な違いがあるのです。

GPSの画面でも、針路棒が表示されます。上の写真だと、画面のほぼ真上に向かっている棒が針路棒です。

船の向きがかわると、この針路棒も方向を変えるのですが、コンパスの動きに比べると、かなり遅くなるのです。

GPSは衛星からの情報を受信して、それを画像化するので、タイムラグがでてしまうのに対し、コンパスは常に盤面が動きかすかな方向の変化にも対応しているので、方角の変化を確認しやすいのです。

陸地が見えるエリアを航行しているのなら、コンパスの数字と陸地のランドマーク、そしてGPS画面の針路棒や地図画面を確認しながら航行するのが良いと思います。

わたしはGPSの針路棒は捕捉的にとらえ、実際の方角はコンパスを最優先にして航行しています。

そしてもうひとつ大切なこと。見張りも忘れずに!