何かの不具合って、急に来ることもまあまああります。
前回まではなんともなかったのに、急にエンジンがかからない!とか、
急にチルトの動きが悪くなった!とか。
この、DF250AP(10年選手)も、そんな感じに不具合が連鎖してしまいました。
どんな不具合も必ず原因はある。
それが単純であっても、複雑だとしても・・・

ある日急に、右エンジンのチルト動作が言うことを聞かなくなりました。
不規則ではなく規則的に、動作がおかしくなってしまって、モーターを分解したところ、ブラシの位置がひん曲がってました。
原因を特定できたので修正したら正常に動くように、なった。
が!やはり、時間を置くと動かなくなる。これはモーター自体が経年劣化で誤作動していると判断し、モーターを新品交換することに。

しかしながら、これがなかなかの曲者で、一筋縄ではいかない作業に泣かされました。
古いモーターを取外し、新しいモーターを取り付けるためには、カプラーから配線を外してやらなきゃダメなのに、そのカプラーがエンジンの奥の方にしまいこまれていましてね。
ちょうど、神の助け(誰かはヒミツ)があったので、ありがたいことに難問は解決。

神の助けが作業してくれているところを見守る地球人。
忙しいのにお手伝いほんとうにありがとうございました。

足りなかった部品を調達し、モーターの組みつけも無事に完了。
モーターが動作することを確認し、チルトオイルを注入。
いよいよ、チルトが正常に稼働するかどうかを確認する工程に入れます。
船外機自体を上にあげるためのチルト動作正常。
フネの姿勢を調整するためのトリムの微調整も、正常。
無事、右エンジン正常な状態に戻すことができました。
左エンジンはセルモーターが不調となっていたのですが、こちらも新品交換が完了し、バッテリーのターミナルの磨き上げも完了、左右エンジン生き返りました。
いずれの作業も、原因があって結果があることを念頭に、可能性を一つ一つ探りながらの作業でした。
不具合個所が見つかって直ったときの感動は、エンジニア冥利に尽きるものだと思います。
なにより、お客様が笑顔で出航される日を迎えられるのが、楽しみです。