今日のブログは、小型船舶に搭載する救命胴衣の数についてです。
平成30年2月に、救命胴衣の着用が義務化されたのは、ボートや釣り船、水上バイクなどに乗船される方はご存知の方がほとんどだと思いますが、詳細については以下にリンクをはっておきますので、確認なさってみて下さいね。

桜のマークがついた認定品を着用しましょう。
何着搭載すればいいの?
さて、搭載する数についてですが、以下に船舶安全法施行規則という法律を転載いたします。
第19条 臨時検査
三 法第二条第一項各号(一般小型船にあつては、同項第六号及び第九号)に掲げる事項に係る物件で船舶に固定して施設されるもの以外のものの新設、増備、取替え若しくは取りはずし(一般小型船については、小型船舶用救命胴衣、小型船舶用救命クッション及び小型船舶用浮力補助具で現にとう載している人員と同数のもの以外のものの一時的な陸揚げ保管に係る取りはずし又は増備を除く。)(法による検査又は検定を受け、これに合格した物件で当該検査又は検定に合格した後初めて船舶に備え付けられるものの新設若しくは増備又はこれとの取替えを除く。)又は積付方法の変更(同項の国土交通省令又は国土交通省令・農林水産省令の規定により積付方法が定められている物件に限る。)をしようとするとき。
法律用語ですから、難しくてわかりにくいですよね。
青字のトコロがポイントなのですが、湘南海上保安署の保安官に確認した要点について、わかりやすいコトバで説明します。
海上航行中は、何着乗せていればいいのか?
今回、ブログにこの記事を書くきっかけになったのが、実はこの「航行中に乗せなければいけない数」でいろいろとご質問を受けたからです。
上の法律によれば、今現在乗船している人数分があればいい、ということです。
フネに固定で取り付けている救命器具以外であれば、検査を受けることなく臨時に陸揚げしてもいいですよ、というわけです。
増備という言葉もありますから、余分に積んでも問題ないよ。ということ。
固定されている救命器具というと、大型クルーザーの救命ボートなどになると思いますので、それは重量の問題等もあるから、1台増やしておこう、となると臨時検査が必要になりますよ、ということ。
救命胴衣や救命浮環なんかは、増やすのに検査はいりませんよ、心配なら増やしていいよ、定員10名の船で、救命胴衣はちゃんと10着所有している、だけど、荷物が多いと邪魔になるから、今日は3名しかのらないから、7名分は降ろして陸地においておいていいよ。
ということです。
おうちにおいてあってもいいのです。
ふだんは一人でしか乗らないから、1着だけ持っていく。
でも、今日は家族4人で乗るから、家から4着持っていく。
それでおっけー。
乗船中は(例外を除いて。例外についてははぶきます。上のリンクをクリックしてご確認ください)、全員が着用するわけですから、沖で海上保安庁とご対面しても、皆が着用しているのを確認できれば、最大搭載人員分の救命胴衣の確認はしないとのことです。
ただ、認可を受けていない外国製のものなんかはダメですよ。船長の義務違反になってしまいますから、かならず認可をうけた製品を着用してくださいね。
小型船舶検査の際の搭載数
定員分の確認が必須です。
フネに置き場がない、普段から定員分は乗らない、というのであれば、定員を減らしましょう。
メーカーの最大搭載人員が仮に10名であったとしても、ご自身が乗船させる人数が多くても6名だとすれば、その人数で検査をとればいいのです。
そうやって、最大搭載人員を減らしているオーナー様も実際におられます。
自動膨張式救命胴衣を10名分搭載、となるとかなりの出費。
かといって、昔ながらのオレンジや黄色のは使い勝手もよくないし場所もとる。
であれば、思い切って定員をへらす、というのも一つの手です。
海上保安署はボートオーナーの力強いサポート役
ところで、今回、ライフジャケットの搭載数について海上保安署に相談いたしましたが、保安官のみなさまは少ない人数でありながら、常日頃から海に親しむ皆様の安全を願い活動してくれています。
その活動の中の一つに「海の安全についての啓もう活動」がありまして、海のプロとしての講習会などを開催してくれます。
昨年も、子どもにもわかりやすい海の生物と安全についてのお話しを聞く会を開催いたしました。
今年も、安全啓もう活動として保安官の皆様の講習会を開催しようと考えております。
聞きたいテーマなどがあったら、コメントしてくださいね。
免許を所持している方だけでなく、これから免許をとりたい方、SUPやカヌーで遊んでいる方などにもぜひ参加していただきたいと思います。