エンジンを載せ替えるとき、何を基準に新しいエンジンを選んだらいいか、皆様、悩まれることがあるかと思います。

元々ついているエンジンとボートの相性に不満がなければ、同じ馬力への載せ替えで、プランはスムースに進むと思います。

ちょっとパワーが足りないな、と実感されているならば、最大搭載馬力を考慮したアップサイジングが一般的な選択肢です。

では逆に、ダウンサイジングを考えた方がいいときって、どんな時なんでしょう。

V型2気筒から直列2気筒へ

先日、DF25V型2気筒からDF20AE直列2気筒20馬力に載せ替えた作業船。

5馬力のサイズダウンですが、載せ替えたメリットをリストアップしてみます。

  1. 走行姿勢の改善
    重いV型エンジンから、直列2気筒型に変えたことで、トランサム(艇体後方)の沈み込みが、明らかに少なくなっていました。
    岩港に向かってくる姿勢と、岩港を後にする姿とは、船首側の上がり具合が減少していました。
  2. チルトアップダウンの容易さ
    パワーチルトがないポータブル機種の場合、人力でパワーを出してチルトアップダウンをしなければなりません。
    当然、エンジン上部の軽さが軽い方が、その作業は楽になります
  3. キャブからインジェクションへ
    これはダウンサイジングとは少し話がずれてしまうのですが、年式による昨日のパワーアップによって、新型エンジンの始動が格段によくなりました。

走行姿勢がパワーに負けていた例

ホンダBF130からスズキDF115へ換装した例です。

重さによるトランサムの沈み込みも感じられましたが、パワフルな走りはボストンホエラーの艇体にはマッチしていました。

パワフルなのはよかったのですが、一基掛けの艇体の特性として、パワーが勝ってしまうとプロペラトルクの影響が強く出て、左傾斜・左旋回傾向が強くなっていました。

力がある男性操船者ならあまり感じないのかもしれませんが、常に右寄りに当て舵をしている状態は、操船していて疲労度が増してしまいます。

115馬力にダウンサイジングして左右の傾斜も減少し、その後オートマチックトリムタブ(ZIP WAKE)を取り付けたことでさらに姿勢は安定しました。

V6から直$へ 重量と馬力の綱引き

ヤマハV6F225 ×2基掛けから、直列4気筒のスズキDF200APへ載せ替えた事例です。

V6船外機2基を搭載していた時の走行姿勢は、バウアップが激しく、前方が見えづらいという、波があるときの操船に少し神経を使うことがありました。

ハンプ(バウが上がってしまうこと)の時間が長く、波があるときスロットル操作が難しい。

エンジンの載せ替えに当たって考えたのは、この「ハンプ」を最小限に抑えるにはどうしたらいいか?ということ。

V6エンジン2基による船尾側の重量を、直4  2基に変えてあげれば、必然的に船首部分が下がる重量バランスになる。

DF200APは低速のトルクが大きいので、走り始めのパワーもおそらく問題ないだろう。

スズキマリンX24に同じDF200AP搭載の試乗艇で、その出足の良さを体感していたので、その時の感覚を信じてみることにしました。

結果はダウンサイジングが功を奏し、ハンプが少なくなったので目の前にバウデッキがせり上がる景色を見ることはなくなりました。

エンジンの載せ替え、エンジン自体が調子悪くなくても、もしかしたら思い切って載せ替えることで、ボートライフがさらに快適なものになる場合もあります

ちょっと考えてみようかな、と思ったら、どんなことでもご相談くださいね。

もし周りにボートやエンジンのことでお困りの方がいらっしゃいましたら、ご紹介いただいた際には感謝の気持ちとして、ささやかなお礼をご用意しています。