海と共に過ごすボートライフ。
でも、海には「目に見えない敵」が潜んでいます。
それは・・・
サビ(腐食)です。
海水に含まれる塩分が、空気中の酸素と結びつくことで、金属は急速にサビてしまいます。
今日みたいに風が強い日は、空気中に舞っている「錆の元」が付着してそこから錆が進むこともあります。(もらい錆)。
そのため、海で使う部品には、サビに強い素材が選ばれています。
たとえば——
![IMG_9903[2]](https://www.rocky-marine.com/wp-content/uploads/IMG_99032.jpg)
ステンレススチール
重くても耐久性を重視する部分には、主にステンレスが使われます。
日本では「304ステンレス」が主流ですが、アメリカ製のボートや部品では、より耐食性の高い「316ステンレス」がよく使われています。
アルミニウム

軽さを優先したい部分には、アルミニウムが採用されることもあります。
ただし、アルミはサビにくい反面、電食(異種金属間の電気的腐食)には注意が必要です。
また、溶接に関しても鉄やステンレスよりデリケートな溶接が必要なため、専門設備や技術が必要になります。
鉄の錆対策

市販のトレーラーも、岩港の船台も、鉄で製作しています。
でも、製作の過程で大きく違うところがあります。
市販のボートトレーラーは、鉄を亜鉛でコーティングした「亜鉛メッキ(ガルバナイズ)」いわゆるどぶ漬け仕上げが一般的です。
この亜鉛の膜が、鉄の表面を覆うことで、
・酸素や水分をブロックしてサビを防ぐ
・もし傷がついても、亜鉛が先に犠牲になって鉄を守る(犠牲防食作用)
という二重の効果を発揮します。
そのため、ガルバナイズされたトレーラーは、海辺でもある程度の耐久性があり、ボート輸送に適しています。
岩港の船台もどぶ漬けできたらいいけど、そのための施設に依頼して出来上がった船台を運んでメッキして、、、は、現実的ではないので、錆止め塗装です。
海に直接浸ける船台だから、海水と酸素に交互にさらされて酸化します。サビます。
できれば年1くらいで塗装するのがおススメ。
放置してしまうと↑みたいな。。。
サビた方がいい場合も。。。

一方で、釣り針はあえて鉄製に作られています。
理由はシンプル。
もし海に仕掛けが切れて落ちてしまっても、鉄は自然に酸化してやがて溶けて消えるため、海の生態系へのダメージを最小限に抑えられるからです。
自然と共にある釣り人たちの、静かな思いやりですね。
次のメンテナンスシリーズは船体と錆についてお話ししようと思います。
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