ボートの保管方法って、大きく分けて2種類あります。
係留保管か上架保管か。
日本一の大規模マリーナ「横浜ベイサイドマリーナ」は、係留保管のみ。
岩港は上架保管のみ。漁師さんのフネだけ、岩港内に係留されています。
スパマリーナ熱海も係留のみ、伊東サンライズマリーナは係留と上架のハイブリッド。
では係留を選ぶのと上架保管を選ぶのと、どちらがいいのかというと・・・
1.どういう使い方をしたいか
早朝や夜間に釣りに行きたい、オーバーナイトでマリーナステイを楽しみたいから、係留が有利
2.フネの形状
ヨットの様にバラストキールが深く入っている艇だと、上架できるマリーナは船台の形状によって制限されるから係留がおススメ
3.定期的にメンテナンスや艇をキレイに洗いたい
お手入れがまめにできる上架保管がおススメ
4.船速を落としたくない
船底塗装や、牡蠣などの不着がない上架保管がおススメ
どちらの保管方法にも一長一短があります。
つまり、「どんな艇に、どんな海の使い方を求めるか」でベストは変わってくるのです。
では、弊社イチオシの輸入艇、「ボストンホエラー」を選ぶ場合はどうちらがいいでしょう?
ボストンホエラーはどっち?
結論から言えば、ボストンホエラーはどちらでも対応可能なのですが!
ロッキーマリンとしてはおススメは上架保管です。
それはなぜ?
答えは、排水方法にあります。
小型のボストンホエラー(170モントーク以下のサイズ)
デッキレベルが水面より下なので、デッキ排水のスカッパーがありません。
たとえば雨が降ったらデッキに水がたまります。
降り続いたらどんどんたまるので、ビルジポンプを作動させなければ溜まりっぱなしになります。
ビルジポンプが作動し続けると、バッテリーが上がってしまうリスクもあります。
デッキ排水があるダントレスシリーズやアウトレージ
雨水などが溜まり続ける心配は少ないのですが、船底やデッキ下ストレージに水が溜まる性質があるので、係留中に抜くことができません。
水が溜まりっぱなしになってしまうので、艇の内部がウエットな状態が続いてしまいます。
沖から帰ったらドレンプラグを外して水を抜こう
ボストンホエラーは完全不沈構造艇なので、沈むことはありませんが、長く艇をキレイな状態で保管されたい場合は、上架保管をお勧めします。
美しく仕上げられたゲルコートの船底をサンド仕上げして船底塗装するのも、ボート屋としてはちょっと勇気がいる作業でもあります。
ボストンホエラーを長く大切に乗り続けるための、ボート屋目線でのアドバイスでした。